こんにちは。東京都中央区日本橋茅場町の税理士 高橋輝雄(@teruozeimu)です。
ローンを組むというのは資金繰り(キャッシュフロー)上ではとても楽になる方法です。
そもそも一度に支払う現金がない場合には、とても重宝する方法ですよね。
個人や法人の税務の相談になっていますと、
「なぜローンや借入・分割購入の返済は不動産所得などで経費にならないの?」
という質問を受ける事が多々あります。
なぜ経費にならないのかについて考えてみましょう。
ローンや借入、分割購入はどんな場面で生じる?
ローンや分割で購入する方法は一般的には下記のような場面が多いと思います。
- 自動車の購入
- 自宅の購入
- 収益物件(賃貸アパートなど)の建設
こういったところで生じますね。契約後に買取のオプションが付いているリース契約も同様と考えて良いと思います。
この方法を使うと…
- 資金が無くても目的のものを購入できる
というところが一番のメリットでしょう。
しかし、デメリットとしては
- 一度に現金一括で購入するよりも支払う合計額が大きくなる
というところが挙げられますね。
本来借りた部分である元本に加えて、利息部分も支払うからですね。特に利息部分の利率には注意して考えないといけません。
少々場面は異なりますが、クレジットカード会社は「リボ払い」をくどいぐらいに勧めてきますが、こちらの利率はとても高いので、よっぽど資金が無い場合以外には利用するのはやめた方が良いでしょう。
毎月の支払額が少なくて済むといっても、ほどんど元本を返せていない事実に気付いていない方も多いですからね。
なぜ元本の返済が経費にならないのか?
それでは本題です。
割と当たり前のことのようですが、実際にこの質問は聞かれる事も多いです。
先に言っておきますが、ローンや借入返済の利息部分は問題なく事業上の必要経費になります。(モチロン住宅ローンは法人や個人の経費にはなりませんが)
例えば不動産所得で考えてみましょう。
【アパートを建設して借入をした場合】
- 年間の不動産収入1,000万円
- 年間の経費500万円(利息含む)
- 年間の元本返済500万円
こちらをそのまま確定申告するとしたら、
1,000万円▲500万円=500万円が不動産所得となります。
しかし、ローン・借入の返済はすべて経費になる理論でいきますと
1,000万円▲500万円▲500万円=0円が不動産所得となりますね。
つまり、
ローンや借入をしていた方が税金が少なくなってしまう(この例だと税金0円)
という事態になってしまいます。
とすれば、「現金あってもローンで購入した方が断然お得!」というおかしな世界になってしまいますよね?
単純に言えば、ローンや借入の返済は「税金の計算上では何も影響しない」のです。
この感覚を持っていないと、「なんでお金を払っているのに経費にならないんだ!」と、思わぬ計算違いに泣くことになります。
まとめ
嘘のような話ですが、この取り扱いを知らない方もけっこういらっしゃいます。
経費≠支出(出て行ったお金)ですからね。
ほどんどの場合は、資金に余裕があるのであれば現金一括が一番有効だったりします。
利息部分が経費になるといっても、その利息のお金は銀行に支払っているだけですからね…。
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【編集後記】
今年の夏は涼しい時に避暑地に行ったので少々残念でしたが、
色々と思い出ができました♪
また明日からギアをチェンジして仕事に力入れます(^^♪
【一日一新】
・八潮市のとある活動に参加
・伊藤園のジャスミンピーチティー
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