こんにちは。東京都中央区日本橋茅場町の税理士 高橋輝雄(@teruozeimu)です。
税理士は税金のプロと言いますが、税金のすべての処理に関して精通しているわけでもありません。
今回ご紹介する「納税証明書」の取得についてもそうだと思います。
必要になるシチュエーションというのは限られているため、自分も今まで実際に取得したことはありませんでした。
特に税務署に行かなくても納税証明書が取得できるという事はご存知でしょうか?
今後、住宅ローンを受けるのに必要になる方のためにも、今日は備忘録も兼ねて記載しておきます。
目次
納税証明書とは何なのか?
納税証明書は数種類ある
納税
証明書はその1・その2・その3・その4と計4種類あります。
- 納税証明書(その1)・・・納付すべき税額、納付した税額及び未納税額等の証明
- 納税証明書(その2)・・・所得金額の証明(個人は申告所得税又は申告所得税及復興特別所得税に係る所得金額、法人は法人税に係る所得金額です。)
- 納税証明書(その3)・・・未納の税額がないことの証明(税目を指定した「その3の2」(申告所得税及復興特別所得税と消費税及地方消費税)や「その3の3」(法人税と消費税及地方消費税)の証明もあります。)
- 納税証明書(その4)・・・証明を受けようとする期間に、滞納処分を受けたことがないことの証明
証明書のそれぞれが更に各年度ごとに分かれていますので、もしもあなたが提出が必要な場合には提出する年度まで確認するのが良いですね。
どこで納税証明書は取得できる?
納税証明書は税務署で取得できます。
より詳しく言いますと、現在の住所地(納税地)を所轄する税務署にて取得できます。
普段から確定申告をしている方なら問題ないと思いますが、会社員の方はご自身の住む住所の税務署の管轄がどこであるかは調べないと分からないかもしれませんね。
下記に管轄税務署の一覧を載せておきます。
納税証明書の料金は?
窓口での請求よりもネット(オンライン)で申し込みした方がやや料金が安くなっています。
オンラインで交付請求する場合には次の算式による手数料(収入印紙又は現金)が必要です。
- その1・その2・・・・税目数×年度数(×枚数)×370円
- その3・その4・・・・(枚数×)370円
なお、電子納税証明書(電子ファイル)で受け取る場合は、1つの請求に対して1つの電子ファイルで発行することとなりますので、請求枚数は必ず1枚となります。
納税証明書交付請求書(書面)で交付請求する場合次の算式による手数料(収入印紙又は現金)が必要です。
- その1・その2・・・・税目数×年度数×枚数×400円
- その3・その4・・・・枚数×400円
収入印紙を貼って手数料を納めるという場合、収入印紙には絶対消印しないでくださいと書かれていました。
契約書なんかのくせで、ハンコやペンで先に消印をしてしまわないようにご注意ください。
【出典:国税庁「納税証明書の交付請求手続」】
なお、私はインターネットバンキングで直接税務署に納付しました。ホントに便利な世の中ですね( *´艸`)
納税証明書の受け取り方法は?
1.税務署の窓口に直接もらいに行く
税務署の窓口にて直接証明書を発行してもらう方法です。税務署の受付時間は8時30分から17時までです。
朝は会社の始業時間よりも早いかもしれませんが、税務署も公務員ですから閉まるのがとにかく早いのでご注意を。モチロン時間を延長してくれるなんてありません。17時過ぎたら電話も通じませんよ。
小さな税務署ですと、確定申告時期(2月16日~3月15日)はめちゃくちゃ混む可能性がありますからさらに注意が必要です。
2.電子(オンライン)による請求
インターネットにて申し込みを行い、税務署から郵送してもらいます。もしくは電子納税証明書は電子ファイルを交付してもらいます。
私の場合、「電子」で交付してそれを印刷して持っていけば良いかなと思ったのです。
が、しかし電子納税証明書はe-Taxのところに注意書きありました。説明を要約すると「印刷したものは納税証明書とはなりません」ということ。
納税証明書を銀行に提出する場合には、そもそも「電子でも提出できるのか?」ということ、もしくは「電子を印刷したものを提出しても良いか?」の確認が必要になります。
電子で交付されたものを印刷すると「納税証明書」という文言が「納税証明データシート」となるようなので、断られたら再度紙媒体で発行してもらう手間が発生する可能性もあるかもしれません。
そのリスクを考えて私は郵送で送ってもらいました(^^)v
電子での交付はe-Taxソフト又はe-Taxソフト(WEB版)の利用が必須
郵送と電子での納税証明書を交付してもらう一番のデメリットとしてe-Taxを利用して申し込む必要があります。
単にインターネットでショッピングするよりもややハードルは上がりますが、初期登録というのはどこでも必要になると考えていただければと。
なお、登録の過程で「利用者識別番号」が必要となります。確定申告を電子で行っている方はすでに利用者識別番号はお持ちでしょう。
また、税理士に申告を依頼している方で、税理士が電子申告を行っているのであれば、利用者識別番号はお持ちになっているので税理士に聞いてみましょう。
おすすめはインターネットで申込んで簡易書留で受け取る方法
以上のように納税証明書の取得方法があります。
私が一番おすすめするのは、自宅のパソコンからインターネットで納税証明書の申し込みを行い、後に簡易書留で受け取る方法です。
なぜかというとそれには3つの理由があります。
- 簡易書留の方が通常の郵便よりも安心
- 電子証明での提出が不可の場合のリスクを割けられる
- 自分で税務署に行く時間を節約
簡易書留の方が通常の郵便よりも安心
郵送は普通郵便と簡易書留を選べますが、簡易書留にする事で荷物を出した郵便局・出した時間・荷物が到着した郵便局・着いた時間を記録してくれますので安心です。
特に納税証明を取る場合は重要なものに使うと思われますので、簡易書留が良いかと。
電子証明での提出が不可の場合のリスクを割けられる
前述した通り、せっかく電子で納税証明書を交付しても、先方(銀行など)が「紙媒体で提出を」と言われたら書面で取得し直すという事になります。
時間も料金も二度手間ですから、もしも電子で取得する場合には事前に確認するのが良いでしょう。私は住宅ローン審査のスケジュールがかなりタイトだった事もあり、最初から書面交付で進めてしまいました。
自分で税務署に行く時間を節約
実はここが一番大きいのではないでしょうか?
ほとんどの場合、税務署の場所というのは駅から離れていたり、そもそも税務署の最寄駅がマイナーだったりすることも多いです。有休を使って納税証明書を取りに行く時間がもったいないと思います。
なお、税務署に直接行っても意外に混んでいる場合もあり、けっこう待たされる事もありますからね。貴重な時間は節約しましょう。タイムイズマネーです。
まとめ
納税証明書は税金計算のために直接必要になるワケではないこともあり、私も税理士でありながら今回はじめて取得しました。
今までチラッとお客様から話に出たりはしましたが、取得の方法自体をよく知っているのかと言えば知らなかったで勉強になりました。やはり自分で経験しないとダメですね。
結局、私は申し込んだ翌日に納税証明書が届きました。この記事があなたのお役に立てればこれ幸いです^^
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