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国税庁より暗号資産(仮想通貨)の税金計算について変更がありました!

しれっと国税庁が暗号資産(仮想通貨)の計算について変更を行っていました。

いつもながら思うのですが、国税庁による変更は影響が大きいだけに、
もっと声高に変更した事を伝えて欲しいものです^^;

暗号資産(仮想通貨)の計算についてどのような変更があったのか?

端的に今回の申し上げますと

「暗号資産(仮想通貨)の所得計算について事業所得となる可能性が出てきた」

です。

なお、今回の変更に関しましては下記の国税庁のURLより見る事ができます。

暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和4年12月)
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shotoku/kakuteishinkokukankei/kasoutuka/

 

上記のページの資料の13ページ(PDFだと14ページ)に下記のような記載があります。

「問 暗号資産 取引により生じた利益は、所得税法上の何所得に区分されますか。」

ここが今までは「原則として雑所得のみ」とされておりました。

事業所得となる場合も記載はあるにはあったのですが、
「マイニング」というような仮想通貨の計算を行うお手伝いを行っていたり、事業として暗号資産(仮想通貨)支払いで用いている時など、本当にレアケースでの場合のみ該当という形でした。

ですが、今回は新たに記載がありました。

ただし、その年の暗号資産取引に係る収入金額が300万円を超える場合には、次の所得に区分されます。
・暗号資産取引に係る帳簿書類の保存がある場合・・・原則として、事業所得
・暗号資産 取引 に係る帳簿書類の保存がない場合・・・原則として、雑所得(業務に係る雑所得)

簡潔に言いますと

  • 仮想通貨の収入(※利益ではない!)が300万円超
  • その帳簿保存がある(いつ買っていつ売った)

があれば・・・

事業所得ともなり得る!

という事なのです。

2017年頃から仮想通貨を知っている自分とすれば凄い進歩だと感じました。

ともあれ税制的に雑所得と事業所得で何が違うかと言えば

一番は”青色申告”の有無だと言えます。

青色申告をすれば経費が何も無くても最大65万円の控除が可能です。(青色申告特別控除)

さらにはマイナスがあれば3年間の繰越もできます。

 

ですので、利益が出ても単純に雑所得で利益の半分が持っていかれるという状態では無くなったと言えます。

そもそも日本の所得税は累進課税ですから、暗号資産(仮想通貨)の所得がいつでも利益の半分が税金というのは間違いでもあります。

 

暗号資産(仮想通貨)の税制改正に向けた大きな一歩

今回の国税庁の発表は自分としては大きな一歩であると感じています。

今回の変更により、今後の仮想通貨の取引が増えることにもつながるかもしれません。
そしてかなり隠れているとも言われる暗号資産(仮想通貨)の確定申告についても・・・。

個人的には今後さらなる発展として、願わくば早く株式等と同じように税率を分離課税の20%にして欲しいと思っております。
こちらになれば累進課税ではなく、どれだけ利益が出ても税金が20%で済むならさらに取引が増えるとも考えられるからです。

まだまだお客様たちの反応も見ていますと、暗号資産(仮想通貨)は色物で投資ではなく投機色が強いです。

 

ただ、世界的にはデジタル通貨に移行する話も水面下でドンドン進んでおります。
日本銀行でもこのように示されております↓

中央銀行デジタル通貨

 

法定通貨が中央集権的であるのでアメリカを中心とする経済社会から抜け出すために仮想通貨が存在する。アフリカ地域だと銀行口座は無くてもスマホは普及しているので仮想通貨での取引も活発になりつつあり、仮想通貨の発行者たちもそのあたりを狙っているのだとか。

まとめ

世界的にデジタル通貨への移行のような動きもありますので、デジタル通貨の取っ掛かりとして
少しだけでも王道のビットコインあたりを購入しておいても良いかもしれませんよ(*^^*)

まず行うとしたら国内の暗号資産(仮想通貨)取引所にて口座開設をされると良いと思います。

国内であれば金融庁の許可が出た取引所であれば資産保全もされますので。
※裏を返すと海外の取引所だと取引所が倒れればそれまでとも言えます^^;

 

それでは今回は国税庁が2022年の12月にしれっと変更していた暗号資産(仮想通貨)の計算における変更についてお話させていただきました!

それではまた次の記事でお会いしましょう!

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ABOUT US
高橋 輝雄
税理士・FP・元SE。アフィリエイトなどのネットマネタイズも日々研究し、HP・ブログ運営も自らの手で行っている。また、「税務のことをいかに一般の人に分かりやすく伝えるか?」という事を大事にしている。個人事業主と中小企業の顧問や税務調査立会に定評がある。情に厚く大変涙もろい。