今回は法人の顧問先様からいただいた質問です。
「急に税務署から銀行に入金があったのだけれど、これって何ですか?」
税金は税務署に支払うものというイメージが強いため、逆に税務署から入金があると驚く方は少なくありません。
特に経理担当者の方や、普段あまり税務に触れていない方にとっては、不安になりやすいと思います。
結論
税務署からの入金は、法人税・消費税・源泉所得税などの還付金であることが多いです。
多くの場合は異常なことではありませんので、まずは慌てずに、直近の申告内容や税理士からの報告資料を確認しましょう。
今回は、税務署から入金があるのはどのような場合なのか、また経理処理はどう考えればよいのかを整理して解説します。
目次
税務署からの入金の表示
銀行の預金明細には、たとえば次のような表示で入金されることがあります。
「〇〇ゼイムショ」
または
「国税 カンプキン」
税務署名は、通常は法人の管轄税務署名が記載されます。
税務署から入金される理由は?
税務署から入金される理由として考えられる主なパターンは、次のとおりです。
- 申告時に赤字であり、源泉所得税が還付となる
- 黒字ではあるものの「支払う税額<中間納税」となり、還付になる
- 消費税の還付申告や更正の請求のように、そもそも還付を受けるための申告をしている
以上のように、何らかの還付理由がある場合に税務署から入金があります。
還付されるだけの理由がない限り、税務署から入金されることは通常ありません。
慣れていない方からすれば、「税務署から入金?どういうこと?」と驚くかもしれませんが、基本的には還付金であることが多いため、まずは落ち着いて確認すれば大丈夫です。
税務署から入金があったときにまず確認したいこと
税務署からの入金があった時は、次の点を確認すると整理しやすいです。
1.直近の申告内容を確認する
法人税、消費税、源泉所得税などで、還付になる申告をしていなかったかを確認します。
申告書控えや税理士からの決算報告資料を見返すと分かりやすいです。
2.中間納税額と確定税額を見比べる
予定納税や中間納税をしていた場合、確定申告の結果として納めすぎになっていれば還付が発生します。
特に、前期に利益が出ていて中間納税をしたものの、当期の利益が想定より少なかった場合はよくあります。
3.消費税還付や更正の請求をしていないか確認する
設備投資や輸出取引などで消費税還付になる場合や、更正の請求を行っている場合には、後日税務署から還付金が入金されることがあります。
4.税理士からの報告内容を見返す
決算報告や申告後の連絡の中で、還付についてすでに説明されていることも多いです。
入金は申告の後、少し時間が空いてからになることもあるため、説明を受けていても忘れてしまうケースがあります。
税務署から入金されたお金の経理処理は?
税務署から入金された場合の経理処理としては、主に次の2つが考えられます。
普通預金 ✖✖✖ / 雑収入 ✖✖✖
もしくは
普通預金 ✖✖✖ / 未収入金(未収還付税金) ✖✖✖
後者の科目名は会社によって異なります。
担当の税理士さんや社内で使用している科目体系によって、表現は多少変わります。
市区町村からの入金もあります
法人の場合、税務署からの還付以外に、市区町村や都道府県から入金されるケースもあります。
というのも、法人の決算申告では、法人税・地方法人税・消費税といった国税だけでなく、地方税として事業税・特別法人事業税・都道府県民税・市区町村民税もあるからです。
入金時の表示は自治体によって異なりますが、東京都では「カイケイカンリ」のような表示になることがあります。
初めて見ると売上入金か何かと勘違いしそうですが、地方税の還付であることもありますので、国税とあわせて確認するとよいでしょう。
よくある不安
税務署や自治体の誤入金ではないのですか?
実務上、税務署や市区町村の誤入金に出会うことはほとんどありません。
そのため、税務署や自治体からの入金には、通常は何らかの還付理由があると考えて大丈夫です。
税理士から聞いていない気がするのですが…
実際には、決算報告や申告後の説明で還付について触れていても、入金が後日になるため忘れてしまうことがあります。
まずは申告書控えや報告メール、チャット履歴などを見返してみるとよいです。
まとめ
以上のように、税務署から入金があっても、基本的には慌てる必要はありません。
税務署からの入金は、法人税・消費税・源泉所得税などの還付金であることが多く、何らかの理由があって入金されています。
まずは、
- 直近の申告内容
- 中間納税の有無
- 消費税還付や更正の請求
- 税理士からの報告資料
を確認すると整理しやすいです。
税務処理に慣れていないと不安になりやすいテーマですが、理由を確認できれば落ち着いて対応できます。
今後もこういった顧問先様等からの相談事例をもとに、実務に役立つ税務Q&Aを記載してまいります。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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