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相続:001「相続税の申告をしなくても良いですか?」

相続税の話のコンテンツ

今回はお客様からいただいた相続税についての質問となります。

いただいたご質問の概要としましては

『ウチはそこまでの資産も無いので相続税の申告をしなくても良いでしょうか?』

というものでした。

自分の財産が税金がかからないぐらいであれば相続税の申告はしなくても良いような気がする。
できれば税務署に申告書を出したくないという心理がはたらくのは誰しもあるかとも思われます。

ただ、結論としましては『申告しなくて良い場合もあればそうでない場合もある』というものです。つまり状況により一概には言えません。

そこを解説して参ります。

今回の記事が今後、相続を考える方や発生しそうだという方の一助になれば幸いです。

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そもそも相続税の申告が不要な人とは?

相続が起こったら相続税の申告をしなくてはいけないと思われるかもしれませんが、それは早とちりでもあります。

というのも当たり前かもしれませんが、
相続税の申告が必要となるのは相続税がかかる人
です。

逆に言えば、相続が発生しても相続税がかからないぐらいの相続財産(および債務)しかないのであれば本来は相続税の申告は不要となります。

こちらが大前提ではあります。

相続税には基礎控除がある

相続する財産があればすぐにそこに税金がかかるという訳ではありません。

相続税というのは所得税や法人税のような儲け(所得)に対する課税とは少々その計算方法が異なります。

相続税を計算する場合には次のような流れがあります。

課税価格▲基礎控除額=課税遺産額

上記の課税遺産額から法定相続分に対する税率をかけて出します。

基礎控除額というのは何もしなくても使えるものとなります。

ですので冒頭にお話したように課税価格が基礎控除を下回るようであれば
相続税の申告自体が不要となるのです。

基礎控除額は次の算式により算出されます。

3,000万円+(600万円×法定相続人数)

例えば配偶者とこども2人の4人家族だった場合には

3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円

というのが基礎控除額となります。

遺産総額が4,800万円より小さければ相続税の申告自体が不要となりますね。

 

特例を使って税額が0円になる場合は注意

注意したい事としてよくあるのですが、本来は相続税がかかるのに、
特例を使って税額が0円となるような場合です。

例えばですが、自宅を配偶者などが相続する場合には
「小規模宅地の評価減」を使用する事で課税価格が減少し、
結果として相続税が発生しない事もよくあります。

こういった場合には税務署に相続税の申告をする事により
その特例を適用して税額が0円となるのであり、
相続税の申告をしないと特例が適用されません。

主な特例としては次のようなものがあります。

  • 配偶者の税額軽減
    (配偶者の取得財産額が法定相続分or1億6,000万円のいずれか大きい額が課税されない)
    国税庁:「配偶者の税額の軽減」
  • 小規模宅地等の特例
  • 農地の納税猶予の特例
  • 特定計画山林の特例
  • 相続財産を公益法人などに寄付した場合の非課税の特例

 

こういった勘違いのために実は税額が後にかかると分かった場合には
“無申告加算税”などのような本来かかる税金以外のものまでかかってしまう事もあります。

もしも不安でしたら、一度税理士に状況を判断してもらうのも一つかと思われます。

まとめ

以上、「相続税の申告をしなくても良いですか?」というご質問に対するお答えとして今回は記載させていただきました。

ご自身の相続の発生や相続人の方たちが「自分たちには相続税がかかるの?」というような不安がございましたら一度弊所の無料相談をご利用下さい。

今後もこういったお客様からの相談事例をもとにアウトプットを行って参ります。

最後までご覧いただきましてありがとうございました<(_ _)>

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ABOUT US
高橋 輝雄
税理士・FP・元SE。アフィリエイトなどのネットマネタイズも日々研究し、HP・ブログ運営も自らの手で行っている。また、「税務のことをいかに一般の人に分かりやすく伝えるか?」という事を大事にしている。個人事業主と中小企業の顧問や税務調査立会に定評がある。情に厚く大変涙もろい。