こんにちは。東京都中央区日本橋茅場町の税理士 高橋輝雄(@teruozeimu)です。
アフィリエイトを始めて収入を得るようになると、気になるのは税金についてですね。これは本当によく聞かれるところですし、完全に確定申告の義務があるのにしていないと手痛いペナルティが待っている場合もあります。
アフィリエイトの収入について確定申告はどのような場合にしなければならないのか?今回はケースごとに分けて詳しく説明していきます。
目次
確定申告の義務があるアフィリエイターは大きく2つに分かれる
確定申告をする必要があるかどうかの前に自分は専業アフィリエイターなのか、それとも会社から給料をもらいながらアフィリエイト収入を得ている副業アフィリエイターなのかで扱いが異なるのです。
専業アフィリエイターの場合
まず、専業主婦やアフィリエイト収入一本で開業している人など他に収入のない人の場合については、利益が1円でもあれば確定申告が必要であると言えます。
あれ?20万円以下の利益では申告不要でしょ?と思ったあなた。それがインターネットにはびこる情報の怖いところです。これは端的に言って誤った情報です。
20万円以下の利益で確定申告不要となるのは給与収入のある副業アフィリエイターだけなのです。ですからここを勘違いして確定申告をしないで良いと思わないでくださいね。
実際のところ利益が20万円以下で確定申告しても税金は0円ですが、法律は法律です。最近はアフィリエイト収入の税務調査も多いので、あらぬ嫌疑が税務署からかかるぐらいなら確定申告しておくのを強くおすすめいたします。
なお、確定申告は2月~3月になると税務署主導で特別会場が設けられていますから、そこでサクッと確定申告してしまうのが早く終わるでしょう。特別会場では無料で税理士に相談して確定申告できますよ!
副業アフィリエイターの場合
つぎに、給与収入など他に収入がある副業アフィリエイターの場合ですが、会社からもらう給料が源泉徴収され、年末調整などもすべて手続きが済んでいる人の場合は、副業の利益が20万円以下までは申告不要ということになっています。
この副業の利益は雑所得に分類されます。雑所得の算出方法ですが、個人の場合1月1日から12月31日までの期間で計算します。この1月1日から 12月31日までの所得の金額が20万円以下であれば申告不要ということになります。
申告不要だったのに申告が必要になるパターン
先ほどの確定申告不要というパターンがありましたが、これは給与をもらう会社員の特例であり、他の理由で確定申告する時にはアフィリエイト収入も含めて確定申告しなければいけません。
具体的な例を挙げておきます。
- 不動産収入や事業収入があって確定申告する場合
- 医療費控除を受けるために確定申告する場合
- ふるさと納税で5か所を超えて寄付またはワンストップ特例を利用していない場合
- 給与収入が2000万円を超える場合のほか年末調整をしていない場合
- 家を購入して住宅ローン控除1年目で確定申告する必要がある場合
- 株式の売買があって確定申告が必要となる場合
インターネットの情報だと20万円以下の利益なら申告不要の文字があまりに溢れすぎています。それだけにこのことはあなただけでなく同じような事を言っている方がいたらぜひとも伝えていただきたいですね。
住民税には”20万円以下申告不要”の制度はありません
さらにここをきちんと理解していただきたいのですが、20万円以下の申告不要制度は所得税だけに適用されます。
えっ!?言ってる意味がよく分からない?
それもよく分かります。お恥ずかしながら私も税理士になる前の一般企業の会社員だった頃は税金の仕組みがまったく分かりませんでしたから…。確定申告は所得税を計算するために行うのです。そして確定申告した情報が市区町村に回されて役所で住民税が計算されるのです。
要は所得税の規定で20万円以下の申告不要の規定はあるけど住民税では規定がありません。ですから20万円以下の副業でも市区町村で「住民税の申告」をする事になります。詳しくはあなたの住む市区町村の市民税課に聞いてみると良いでしょう。
以上がアフィリエイト収入で確定申告が必要になるかどうかという事についてでした。
あなたのアフィリエイト生活に幸あれ!