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税務Q&A:009「会社の税務調査って一体何をするの?」

今回は法人の顧問先様からいただいた質問となります。

『税務調査というのはよく聞くのですが、一体税務調査では何をするのでしょうか?』

という質問でした。

会社を設立・運営する上では税金に関する部分は避けて通る事ができませんね。

そしてその延長として税務署による「税務調査」が存在します。
今回はそんな税務調査について詳しく見ていきます。

今回の記事が会社経営をする方や経理の方の一助になれば幸いです。

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税務調査の目的とは?

まず、税務調査が行われる目的についてですが、コレはシンプルで

正しく申告が行われているか?

です。

ただ、後に記載しますが、税務調査は会社に連絡が来る前に「選定」という作業がありまして、税務調査をする会社をまずは税務署の方で選んでから来ます。

勘違いしないで欲しいのですが、

税務調査=悪いことをしている

ではありません。

顧問先様に税務調査の連絡をお伝えすると「自分たちは特に悪いことはしていない」という事を仰る場合も多いのですが、そこをまずは勘違いしないで下さい。

単に長期間税務署が調査に来ていないとか、まだ一度も調査していないからとかで税務調査が入ることも多々あります。

ですので税務調査が行われる事になったとしても必要以上に怯える事はありませんので^^;

一般的な会社(法人)の税務調査の流れ

まずは大まかな税う調査の流れを記載してみます。

  1. 税務調査の連絡
  2. 税務調査の実施
  3. 税務調査終了の通知

①税務調査の連絡

税理士がついて会社の決算申告を行っている場合には通常は「税務代理権限証書」を出しているはずなので税理士に税務署から連絡が行きます。

「◯月◯日から◯日間、〇〇様(会社名)の税務調査に伺いたいと考えております。」
「調査項目は法人税・消費税・源泉所得税について令和◯年◯月~」

のように、日程と調査項目の連絡がきます。

なお、税務署が何かを掴んでいても「売上を抜いている件について」とかの詳細な内容についてはこちらには間違っても伝えてはくれません。

その後、日程調整をして実際に税務署が来る日にちを決めます。

なお、時々任意調査という言葉を勘違いして「任意なので受けない」というブログ記事などが散見されますが、そういった意味での任意ではありません。

あくまで日程調整が可能であり、税務調査自体は実施されるものであると考えて下さい。

②税務調査の実施

一般的な法人の税務調査は調査官が1~2人で期間は2~3日というのが私の経験です。
会社の規模や内容によっては調査官が4~5人で期間も一週間以上というのもあります。

税務署の組織として統括官・上席・事務官というのが大まかでして。
普通の会社でいうところの部長・課長・平社員という感じかと思います。

よく想像される映画「マルサの女」のようなのは査察という別部署の強制捜査になるので一般的な税務調査とは異なります。

上席と事務官のセットというのが私が経験した税務調査で多いものになります。
多少若手の調査官のOJT的なところもあります。

調査の実施の流れとしても

  1. 1日目午前→10時に来社、会社の概況から始まり
  2. 1日目午後→調査の実施(帳簿や請求書等証憑の確認)
  3. 2日目午前→引き続き調査の実施
  4. 2日目午後→調査の総括(大体16時~16時30分頃)

というのが多いです。

最初の会社の概況については会社の社長さんが基本的には対応してお話します。
その後は中座して経理の方や税理士だけが残るという事が多いです。

調査実施中は調査官の質問事項に答えたり、また資料をコピーして渡したりもします。
※最近はコピー代で揉める事も多いので調査官がデジカメを持って来るパターンもありますね。

2日目は半分調査の引き続きの実施と最後のまとめという流れが多いです。

税務調査官は直帰ではなく税務署の方に帰るようです。
基本的に直行直帰は不可能であり、一般企業よりも厳しいなと感じました。

最後の総括で税務調査の「実地」が終了となります。

これからは税理士がいる場合には税務署とのやり取りは税理士が行います。
勿論、資料の提出などは会社様からですが、税理士が代わりに郵送したり持ち込むという事が多いです。

③税務調査終了の通知

そこまでこじれなければ税務署から電話を受ける。または税理士が税務署の赴いて調査官より税務調査の終了を伝えられて後日会社様に税務調査の終了の通知書が郵送で送られてきます。

案件によっては税務調査が最終的に終了するのは数ヶ月かかる事もあります。また、こじれて半年以上なんていう案件もありました^^;

まとめ

以上、「会社の税務調査って一体何をするの?」という疑問について記載いたしました。

一通りの税務調査の流れについてはご理解いただけましたでしょうか?

コロナ後には税務調査の件数というのは極端に減りました。
それだけに「自分のところはまぁ来ないだろう」と油断している方も多いかもしれません。

また、そもそも税務署の調査を甘く見ている方もいるかもしれません。

ただ、国家組織として行われるわけですから税務調査を甘く見ないほうが良いという事は付け加えておきます。

もしも現状が不安な場合には顧問税理士にご相談いただくか、私の方にでリハーサルを兼ねたご相談も可能ですのでお問い合わせ下さい^^

今後もこういった顧問先様等からの相談事例をもとにアウトプットを行って参ります。

最後までご覧いただきましてありがとうございました<(_ _)>

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ABOUT US
高橋 輝雄
税理士・FP・元SE。アフィリエイトなどのネットマネタイズも日々研究し、HP・ブログ運営も自らの手で行っている。また、「税務のことをいかに一般の人に分かりやすく伝えるか?」という事を大事にしている。個人事業主と中小企業の顧問や税務調査立会に定評がある。情に厚く大変涙もろい。