こんにちは。中央区茅場町の税理士高橋輝雄(@teruozeimu)です。
今回は「会社設立前に確認すべき8つのポイント」を書かせていただきます。
起業して会社を立ち上げる時は、事前のリサーチや準備を重ねることが大切です。
こちらの記事が起業される皆様に少しでもお役に立てれば光栄です。
目次
①個人事業主か法人設立か
これから起業する場合、とにかく会社を作れば良いというものではありません。会社を作ることのメリット・デメリットを把握し、検討しましょう。
会社を作ることのメリットとしては
- 個人よりも節税を用いた政策が取りやすい
例えば会社で賃貸の契約を結ぶことにより、社宅として会社上一定額を経費計上するようなことも可能です。 - 個人事業主よりも経費としての範囲が広い
個人事業主では生命保険料控除として最大で控除できる金額が最大でも12万円ですが、会社で加入すれば全額が経費となるような保険もあります。 - 対外的な信用が個人事業主よりも高い
事業によっては、個人事業主ではなく法人でないとそもそも取引をしてくれない。などという場合があります。
という点が挙げられます。
反対に会社を作ることのデメリットとしては
- 定款作成、登記の必要がある(個人は税務署に開業届を出すだけ)
- 例え従業員が自分のみでも、健康保険・厚生年金への加入義務がある
- 赤字でも決算で最低7万円の納税が発生する
という点があります。
以上のようにメリット・デメリットの両面から再度考え、本当にこれから法人で始める必要があるかの判断が必要です。
個人事業主で始められて、事業が大きくなってから法人に移行するということも可能です。(法人成りといいます。)
②資金の融資は受ける?受けない?
結論から申し上げますと、設立時によほど資金があり余ってない限りは融資は受ける(申し込む)べきだと考えております。
その理由について、具体例を出してお応え致します。
設立時に借入を行うメリットは、創業時には「創業融資」というような起業時の特別な融資が銀行や国民政策金融公庫(準公的な銀行です)あるいは都道府県の特別融資に低利率で存在します。
設立時に融資を受けないと以後、融資を受ける事が難しくなることがあります。例を挙げてみます。
創業して1年目は赤字だが、自己資金で何とか耐えた。(設立時に融資を受けなかった)
↓
2年目に資金繰りがきつくなり、銀行や日本政策金融公庫に融資を申し込む。
↓
1年目が赤字の決算書のため評価が厳しく結果として融資が受けにくい。
こういった事案もありますので、早めの融資を受けることをお勧めいたします。
③最初の資本金の出資メンバーも重要です
会社を設立する上で、初めの出資のメンバーも軽んじてはいけません。数多くみてきたパターンは、会社が成長してくるとともに創業メンバー間での軋轢が生じ、仲たがいとなるパターンです。
その際に抜ける人が資本を出していると、その人は株主であることから株式の買い取りをしなければなりません。
そのまま持っていても良いのですが、大抵は買い取りを行うと思います。株式を買い取る時は、買い取り時の時価が基本ですから、例え創業時は1株1万円だったとしてもその時は1株100万円などということも。
可能であるならば初めは単独で出資することをお勧めいたします。
もしくは他の人からは資本金ではなく、借入とした方が良いでしょう。
④役員と役員報酬の決め方も重要です
誰が当初の役員となるかも重要です。役員という事は、経営に口を出すことができるのですから、安易に役員を決めてしまうと、後から経営の舵とりがしにくくなることも…。
また、役員は通常の従業員と異なり、給料の金額の払い方が特殊なところがあります。届出をしない限り、原則として、役員には決算賞与を支払うことはできません。
業績が良かったからと決算賞与を支払うとしても代表取締役はもらうことができないのです。(会計上は可能ですが、法人税法上ですと、期が始まる時に税務署に事前に届出をしていないと例え決算を出していても経費と扱われないのです。)
⑤事業計画書を作成する
事業計画書を作成することの重要性は、いざ融資という時に事業計画書が必ず必要になります。
融資する側は、融資する相手が今後どういった事業を行っていくか、事業計画書を基に判断します。
特に創業時は決算書がない為、事業計画書の内容が重要になります。
事業計画書の内容によっては、融資を受けることが出来なくなる場合もあります。
しっかりと事業計画書を作成することが重要です。
⑥ホームページを作る
今の時代ですと、インターネットでのアピールは必要不可欠です。
ホームページを作るメリットとしては
- 問い合わせを増やすことが出来る
- お客様からの信頼を得られる
- 24時間営業してくれる(ホームページにより、24時間営業していることになります)
- 営業ツールとして利用出来る(会社パンフレットや営業資料の代わりになる)
- 最新の情報を発信できる
- SNSと連携することが出来る(Facebook、Twitterなどからも発信することが出来る)
- 反響を確認出来る(アクセス解析を導入することにより、反響を確認出来る)
以上の面からもホームページは作った方がよいです。
当事務所では、ホームページを1から作成している経験を持っておりますので、ご要望がございましたら税務のみならず、ホームページ作成面でもサポート致します。
お気軽にお問合せ下さい。
⑦立地も重要です
こちらは業種によると思いますが、飲食業などのリアルの店舗で運営する場合やサービス業であれば事務所の立地も重要です。
店舗は、早々すぐに移動できるものでないですし、事務所であれば、最初から大きなところにしてしまいますと、それだけで会社の資金繰りを悪化させることにもなりません。
場所・広さ・値段と、様々な視点から考えてみるのが大切だと思います。
⑧まずは3年を目指す
会社を設立して続けていくというのは、本当に大変な事だと思います。
現在の日本の中小企業の平均寿命は18年と言われているそうです。また、設立してから10年間で生き残る会社は3割だそうです。
どうかお身体に気を付けながら、最初の3年間を頑張っていただければと思います。
当事務所弊社がそのような会社様の経営のお手伝いができればと思っております。
初回相談は無料です。是非ご相談下さい!
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