こんにちは。東京都中央区日本橋茅場町の税理士 高橋輝雄(@teruozeimu)です。
よくお客様から聞かれる質問があります。
「税務関係の書類がかさばってしょうがないんだけど、これ何年保存すれば良いの?」
結論から申しあげれば、法人税や所得税は提出してから7年間は保存義務があります。(一部は5年間です)
しかし、保存スペースは(主に税理士側が)工夫すれば、その保管場所は減らすことができます。
申告書や元帳は必ずしも紙で保管しなくて良い
あなたの会社は決算のたび・個人は確定申告のたびに、申告書と総勘定元帳を紙で保管していますか?
私のお客様の場合、申告書は銀行に提出したりすることがあるので紙で渡してもいますが、原則として総勘定元帳は紙ではお渡ししていません。
昔ながらの会計事務所で言えば、
「総勘定元帳は納品物だから、キレイに製本して渡さなければならない」
という既成概念が支配しています。
私も最初に勤めた事務所では、総勘定元帳の穴あけやすべての科目ごとのインデックスシール貼りなど…。正直なところ、なんでこんな生産性のないものに半日以上かける必要があるのかと思っていました。
こういう作業が会計事務所のブラック化の一端になっていると思います。
それに、こういった作業はお客様たちからも特に感謝されません。毎度、分厚い総勘定元帳を渡されて憂鬱になっている事でしょう。
そんな総勘定元帳を誰がありがたがるのでしょうか?
「いや~この交際費の一覧の元帳を見るのが楽しみで」
なんて人はよっぽどの物好きでしょう。
税務調査があった時に総勘定元帳は印刷すれば良い
こんな事を言うと、
「そんな事をしたら、総勘定元帳は税務調査があった時に必要だぞ!どうするんだ!!」
という人がいるでしょう。
それはもう、税務調査があったら印刷すれば良いじゃないと。
自分のお客様はみな税務調査があったときに印刷していただいておりますが、今まで注意された事はありません。
そんな事をしたら税務署の心象が悪い?
いえいえ、このスタイルで昨日も見事に「是認(税務調査を行ったが、問題無し)」をいただきました。
因みにそのお客様は今回も前回も、調査用に印刷した元帳はA4用紙に2アップ(一面に2ページ)の両面刷りです。
まとめ
紙の保存場所というのは、自分で事務所を開いてから余計に無駄なスペースを取るなと感じています。
そんな貴重な場所に7年分の申告書や総勘定元帳のスペースを取るのは勿体ないです。
すべて電子で保存する方法もあるのですが、税務署に届出をしたりする必要があります。
ただ、それをやるならば請求書から何からすべてを電子で保存しないとコスパは良くないかなと個人的には思っています。
とりあえず、毎年紙で申告書と総勘定元帳をいただく方は、税理士に「今年から元帳はPDFでください」と言ってみては?
少なくとも、税理士を変更して解約する時には、必ず元帳はもらうようにしてくださいね!
※税理士変更で移ってきて、元帳をもらっていないお客様もいらっしゃったので。
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